金融を再発明する──Finatextの挑戦
まずは、御社の事業について教えてください。
私たちFinatextグループでは、「金融をサービスとして再発明する」というミッションを掲げています。従来のように金融機関ごとに個別開発されたシステムを納品するのではなく、証券・保険・クレジット領域における金融プラットフォームを開発・提供しているのが特徴です。
たとえば証券業務向けの「BaaS」や保険業務向けの「Inspire」といったプロダクトを自社で開発し、パートナー企業に提供しています。これにより、企業は自社のサービスに金融機能を組み込み(エンベデッド・ファイナンス)、エンドユーザーが日常生活の中で自然に金融サービスに触れられる仕組みを実現しています。
また、POSデータやクレジットカードの決済データなどを活用したビッグデータ解析事業も行っており、経済動向の把握や市場予測などに役立つデータ基盤を提供しています。こうしたデータ活用の知見は、現在注目されている生成AIやドメイン特化型チャットボットの開発にも生かされており、金融領域における業務効率化や新しい顧客体験の創出にもつながっています。
このように、金融×システム×データという三つの軸を組み合わせながら、より柔軟で身近な金融サービスの形を追求しています。
Recursion出身のエンジニアインターンが活躍する開発現場
現在、Recursion出身の学生はどのようなチームで活動されていますか?
はい。現在は、IさんとKさんの2名が私の所属する金融インフラ開発チームに参加しています。また、Sさんは保険領域のプロジェクトに配属されていて、ちょうど今月から本格的にスタートしたところです。いずれも基幹システム”Inspire”という金融インフラストラクチャ事業の開発に関わっています。
タスクとしてはウェブサーバの開発ですが、本人の興味や能力によっては、より金融の知識が必要になる中心的な部分にも入っていただくこともあります。
具体的に、どのようなプログラミング言語や技術が使われているのでしょうか?
Finatextグループ全体の技術スタックで言うと、バックエンドは99%がGoです。フロントエンドに関しては、TypeScript系で開発しており、VueかReactを使うケースが多いですね。プロダクトによって多少の違いはありますが、基本的にはこのどちらかのフレームワークで構成されています。
インフラは基本的にAWSのECSを使うケースが多く、開発環境ではDockerが中心ですね。構成としては、フロントエンドをS3にホスティングして、バックエンドはECS、データベースはRDSという構成になっています。
学生への期待と評価──「自分の手で価値を届ける体験を」
学生インターンの皆さんには、どのようなことを期待されていますか?
そうですね。私たちは、いわゆるプラットフォームやインフラといった領域の開発を行っているので、「やりたいことはあるけれど、まだ実現できていない機能」も多く存在します。そういった中で、どうしても優先度の関係で正社員の手が回らないようなタスクや、重要ではあるけれど後回しになっている改善項目もあるんです。
学生の皆さんには、まずはそうした細かい改善タスクから取り組んでもらっています。そこから、自分の手がけた開発が実際に動き、世の中に価値を生み出すという成功体験を積んでほしいと思っています。
こういった細かいタスクに積極的に手を入れて取り組んでいって、その中で新しい技術的な支援であったり、あるいは何かチームで動くというところのエッセンスであったりを感じていただけるといいのかな、という風に思っています。
深く考え、自走する力──Recursion生が示した成長
Recursionからインターンに参加している学生の皆さんには、どのような印象を持たれていますか?
現在インターンとして長期的に関わってくれているのは、IさんとKさんの2名です。どちらもフルリモートでの稼働ですが、どんな種類のタスクであっても落ち着いて淡々と進めてくれています。
弊社の開発では、プロダクトの改善に関わるさまざまなタスクがあり、内容も粒度も多岐にわたります。彼らはそれらに柔軟に対応し、初めて目にするような課題に直面しても前向きに取り組みながら、必要な知識を自ら調べて吸収し、着実に前に進めていく姿勢が非常に印象的です。
また、新しい技術や考え方に触れたときも、単に使い方を覚えるだけではなく、「なぜこの設計になっているのか」「どんな意図でこういう仕組みになっているのか」まで理解しようとする姿勢を強く感じます。
これはおそらく、Recursionの課題学習を通して、ソフトウェア開発の根本的な仕組みや原理を深く考える習慣が身についているからではないかと思います。
すでに入社して活躍中のRecursionユーザーについてはどうですか?
Recursionが学生育成を始めたこともその方の紹介で知ったのですが、現在も複数のインターン生のメンターを務めており、新卒採用において多大に尽力いただいています。
もちろん自分の開発業務においても大活躍中で、技術的な観点はもちろん、事業的なインパクトを考えたり、品質をコントロールしながら他メンバーをマネジメントしたりなど、社内でのプレゼンスを多分に発揮していると感じています。個人的にも仲良くさせてもらっていて、アーキテクチャや普段あまり意識しないレイヤーの話(TCP/IPなど)をたまにするのがとても刺激になっています。
Finatextが描くこれからのエンジニア像
新卒に求める役割はどのような点があげられますか?また、新卒に限らずこれからのエンジニアがどうあってほしいといった思いはありますか?
まずハードスキルに関していうと、やはり生成AI系のツールが発展してきて、ただプログラミングができるエンジニアのニーズはどんどん減っていき、AIに代替されるのも時間の問題という時期にきているのかなと思います。
そうした中でビジネス的に解くべき課題を、技術というツールを使って解くっていうアプローチだったり、あとはそれらの課題を解決した結果、どういう価値が生まれて、それをこう世の中に届けるんだという「プロダクトドリブンの考え方」も、持っていただけるといいのかな、と思います。
そして新卒ならではの観点では、ハードスキル以上にソフトスキルが重要と考えます。弊社のプリンシプルという行動指針の中に「Jibungoto(自分ごと)」と「Beyond」というフレーズがあります。
「Jibungoto」は、自分に与えられたタスクだけではなく、目の前のプロジェクトを円滑に進めるために、その課題全体を自分事として捉え、主体的に行動する姿勢。「Beyond」は、エンジニアだから開発しかしないということではなく、その後のフェーズの運用や対外コミュニケーションなど、他領域にも踏み出していく姿勢を意味します。
「言われたからやる」のではなく、自ら考え、他者や社会に価値を届けることを意識できる人――。そうした姿勢を持つ人材が、やがて組織のカルチャーを体現し、信頼を集め、チームを牽引するリーダーへと成長していく。Finatextグループでは、新卒エンジニアをそのような“未来の中核人材”として育てていきたいと考えています。
自ら考え、価値を生み出す――Recursion出身学生が示した成果
Finatextグループが掲げる理想像を、実際に体現していたのがRecursion出身のインターン生たちでした。彼らは、与えられた課題を解決するだけではなく、常に「なぜその実装が必要なのか」「よりよい設計とは何か」を考えながら開発に取り組んでいました。
わからないことがあっても、すぐに他者に頼るのではなく、自分の理解を整理し、リファレンスを調べた上で質問を投げかける。 その一つひとつの姿勢から、自走力と原理から理解する思考が根付いていることが伝わってきたといいます。
Recursionでの学びを通じて育まれた「深く考える習慣」や「自ら調べて動く力」は、入社後もチームに新しい風を吹き込み、継続的な成長を見せているそうです。